## AIを秘書にするプロジェクト・タスク管理術(1) [kazu](https://note.com/worktech2791) こんにちは！私の仕事は個人の裁量が多いんですが、こういった仕事では効率的なプロジェクト・タスク管理術が必須ですよね。他の人からプロジェクト・タスクを管理されることが少ない分しっかり計画的にやっていく必要があります。 AIをつかってタスク管理は過去にもやっていたんですが、再契約したClaudeがまさにこの用途にぴったりで、さらに使いやすくなったで、方法をシェアします。似た方法は、ChatGPTやGeminiでもできますが、個人的にはClaudeが一番おすすめですね。 あとNotionという情報管理ツールでもNotion AIという機能がありタスク管理などに活用できます。しかし、Notionは多機能でよいのですが、使いこなすまで時間がかかる上にAIを使うには追加の課金も必要となります。すでにNotionを使い込まれている場合は、そちらでよいかもしれません。 というわけで、私としては、個人で進めるのシンプルなプロジェクト管理には **今回紹介するClaude+Google Docsのプロジェクト管理** が一番しっくり来ています。 それでは今回は、在宅ワークのための「書斎リノベーション」を例に説明していきます。 ## そもそもプロジェクト管理とは何か？ 「プロジェクト」って言葉、よく使いますが改めて考えると、 **ある目的に向かって時間がかかり、複数のタスクから成る作業の集まり** です。todoリストやタスクリストよりも、構造的で複雑です。例えば今回の「書斎リノベーション」は - 現状分析（問題点の洗い出し、寸法測定など） - 計画立案（レイアウト検討、予算配分など） - 実行（家具購入、配置変更、配線整理など） - 評価（使用感のチェック、改善点の発見） という複数のフェーズとタスクから構成されています。こういった「一度にはできない」作業の集まりをここではプロジェクトと呼びます。 ## Claudeの「Projects」機能とGoogle Docsの連携 ここで便利に使えるのが、Claude（Anthropic社のAIアシスタント）の「Projects」機能です。これが個人プロジェクト管理に超便利！。 Caludeの「Projects」機能と「プロジェクト」管理は、「プロジェクト」という言葉が同じでややこしいですね。CaludeのProjects機能自体は、プロジェクト管理のための機能ではなく、いろんなファイルをコンテキストに入れて一括管理する機能です。しかし、これが実際のプロジェクト管理にもとても便利に使えるんです。 この機能の何が良いかというと、 **Google Docsと連携できる** 点。Google DocsとはオンラインのWordのような文章作成アプリ。普段使っているドキュメントをClaudeに読み込ませるだけで、その内容を理解した上で的確なアドバイスをしてくれるんです。これだと普通にファイルを追加するのと変わらないように感じますが、 **Google Docsで編集した内容がリアルタイムで反映されるんです** 。似たような方法を前にやっていたときは、再アップロードが必要なため、面倒で途中でやらなくなったんですが、自動で同期されるようになって、格段に使い勝手が良くなりました！ 「えっ、でもGoogle DocsってAI機能あるじゃん？」と思われるかもしれませんが、Claudeとの連携は一味違います。プロジェクトの全体像を把握した上で、次のステップを提案してくれたり、具体的な課題解決方法を提示してくれたりと、ただのアシスト機能を超えた対話型の支援が得られるんですよ。必要に応じて"Extended"モードで推論モデルも使えますしね。 さらに、ClaudeのProjectsの中に **Google Docs以外の関連する追加の資料(PDFファイルや画像など）を追加** することでより的確なアドバイスを受けられます。 ## Google Docsをプロジェクト管理に活用する方法 私が実践しているのは、プロジェクトごとにGoogle Docsを作成し、次の3つのセクションに分ける方法です 1. **情報** プロジェクトの目的、背景、予算、期限など。またプロジェクトに関連して調べたことなどもここにメモしておきましょう。 2. **タスク** やるべきことリスト（チェックボックス付き） 3. **作業ログ** 実施したこと、気づき、判断の記録 例えば、「在宅ワークのための書斎整備」プロジェクトでは、次のような情報を記録しています - **情報** 4月からの週1〜2日在宅ワーク予定、配線ごちゃつき問題、集中力維持の課題、予算10万円など。サブのタブでスタンディングデスクを調べた情報などをはりつけています - **タスク** 作業環境の問題点洗い出し（完了）、作業スペース寸法測定（未完了）、レイアウト案検討（未完了）など - **作業** 「2025-03-02 現状の洗い出しを行った」「あとでAmazon で書斎づくりの本をさがすとよいかも」「スタンディングデスクは最上位モデルではなくコスパの良いモデルがよい」みたいに作業や他のノートに入らない雑多なメモ、判断の記録などをいれておきます。 この構成にしておくと、プロジェクトの進捗が一目でわかるし、過去の判断理由も忘れません。「あれ？なんでこの家具にしたんだっけ？」という自問自答から解放されますよ（笑） 実際の方法としては、 **Google Docsのタブ機能** を使います。そうすると全体像を見渡しやすくなってわかりやすいです  Google Docsのタブ機能でセクションにわける あと、プロジェクトに関連する情報やファイル(資料のPDFや画像など）はClaudeのKnowledgeにファイルとして追加します。  Google Docs以外のファイルを追加することも可能 そして、実際に作業をしたり、調べ物でわかかったことなどのメモは、Google Docsに集約していきます。 ## ClaudeとGoogle Docsの連携方法 実際の連携方法はとっても簡単です 1. Claude Proに登録 2. Claudeの「Projects」機能を選択 3. Google Docsを連携（初回はGoogleアカウント認証が必要） 4. プロジェクトのProject knowledgeでGoogle Driveからファイルを選択  Google Driveから　Google Docsを選ぶ 注意点としては、 **Google Docs内の画像はClaudeは認識できない** こと。スクリーンショットや図解があるなら、簡単な説明文を添えておくといいですね。これもそのうち改善されるかもしれませんね。 ## 実際の使用例（書斎リノベーションプロジェクト） ### 例・現状把握と次のステップ Google Docsはチェックボックスが使えます。Claudeはチェックボックスの状態を認識できるので、進捗度や次にやるべきタスクも現状から分析してアドバイスくれます。  Google Docsではチェックボックスをいれることができる ``` 私：このプロジェクトの現状と次にやるべきことを教えて。 Claude：現在の「在宅ワークのための書斎整備」プロジェクトの状況は以下の通りです： 【完了したこと】 ・現在の作業環境の問題点洗い出し（配線混乱、集中力維持の問題、仕事/プライベート切替の困難さ） 【未完了のタスク】 ・作業スペースの寸法測定 ・理想的なレイアウト案を2〜3パターン検討 【今後の計画】 ・3月第1週：家具の配置などの構想（現在ここ） ・3月第2週：家具や購入物の決定 ・3月第3週：家具などの配置、組み立て ・3月第4週：運用と評価 次にやるべきことは「作業スペースの寸法測定」です。これは家具選びやレイアウト検討の基礎となる重要なタスクです。壁から壁までの距離、窓やコンセントの位置、天井高なども併せて測っておくと、後の計画が立てやすくなります。 ``` ### 例・具体的なアドバイス ``` 私：スタンディングデスクを検討しているけど、どんな点に注意すべき？ Claude：スタンディングデスクを検討されているんですね！在宅ワーク環境には素晴らしい選択です。予算10万円の中での検討ということで、以下の点に注意されるといいでしょう： 1. 高さ調節の方式 - 電動式：調節が楽だが高価（3〜8万円程度） - 手動式：価格は抑えられるが調節が少し面倒（1〜3万円程度） - 固定式：最も安価だが立ち姿勢専用になる 2. サイズ感 - プロジェクト情報から、寸法測定がまだ未完了のようです。まずは設置スペースの幅と奥行きを測ることをおすすめします - 一般的に幅120cm×奥行60cm程度あると作業しやすいです - デュアルモニターを使用される場合は幅140cm以上が望ましい 3. 安定性 - 立ち姿勢で使うため、グラつきは致命的 - レビューで安定性を確認すること - L字型やコーナー型は安定性に特に注意が必要 4. 付加機能 - ケーブル管理システム付きは配線整理に便利（現状の課題解決に役立つ） - モニターアームの取付可能性も確認を 5. 疲労対策 - スタンディングデスク用の疲労軽減マットも予算に入れておくと良い（5,000〜10,000円程度） - 座り姿勢と立ち姿勢を30分〜1時間おきに交互に取り入れるのがベスト プロジェクトの目標に「長時間作業しても疲れにくい人間工学に基づいた環境づくり」とありますので、スタンディングデスクは非常に適していると思います。次のステップとして、設置スペースの測定を行い、具体的な製品の比較検討に進まれるといいでしょう。 ``` ドキュメントに書いた、プロジェクトの現状はAIは把握しているので、「これから書斎をリノベーションしようとしていて〜」みたいな事前説明は一切不要で、適切に答えてくれます。 このように、Claudeは **単なるリマインダーではなく、プロジェクトの状況を理解した上で具体的なアドバイス** をしてくれます。単なるタスク管理ツール以上に効果的です。 ## この方法のポイント Google Docs連携は今回始めたばかりですが、以前はアップロードを毎回しながらやってました。Google Docs連携で格段に便利になりました！これまでの使用の感想とポイントを言うと 1. **思考の整理ができる** いろんなプロジェクトを抱えていると「何からやればいいんだっけ？」と思い出すフェーズがあります。このような迷いが減ります。 2. **モチベーションアップ** Google Docsのプロジェクトノートを整備するほどアドバイスが的確になっていきます。ノートを整理するのが楽しくなるので、モチベーションアップにつながります。人間は未完成なものは完成させたいという欲がありますからね。 3. **判断の質が向上** 自分一人の思いつきではなく、Claudeからの提案も参考にできる。やはり相談できるというのが一番。文脈はすべてGoogle Docsに書いてあるので、前提条件を説明することなくいきなりチャットをはじめていいので、とても楽です。 特に書斎リノベーションのような「普段やらない作業」は、何から手をつければいいのか迷いがちです。そんなとき、Google DocsとClaudeの組み合わせが心強い味方になってくれました。 ToDo管理アプリだけでやっていたときは「書斎を整える」とだけ書いて、実行のハードルが高すぎて先延ばしにしてました（苦笑）。でも細かくタスク分解したり、具体的なアドバイスを受けられるので効率化できますね。 また、Notionなども似たようにAIにタスク管理の補助を受けられます。Notionは試したことがあるのですが、非常に多機能ですごいな！と思う反面、普段使いのツールとしては煩雑で使いこなせず挫折してしまい使うのを止めてしまいました。Google Docsはフォーマットは基本的に自由なので、気楽に使えていいです。 ## AIを「秘書」にしてプロジェクト管理 この方法は、特に以下のような方におすすめです - 複数のプロジェクトを同時進行で管理している方 - 普段やらない作業（引っ越し準備や環境整備など）に取り組む必要がある方 - 「何からやればいいんだっけ？」と途方に暮れがちな方（私です...） 大きな複雑なプロジェクトを進めるのって本当に大変ですよね。でも、AIを上手に活用すれば、効率的に進められるようになります。 みなさんも、Google DocsとClaudeを使ったプロジェクト管理、ぜひ試してみてください！ 実際の使用例をみてもらうと「これはまさに秘書だ！」と効果を実感できるので、その例や工夫を次の記事で紹介します。 ## いいなと思ったら応援しよう！ AIを秘書にするプロジェクト・タスク管理術(1)｜kazu