![芋出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/233126514/rectangle_large_type_2_b951da36aaa2a9fcfcb55d3d58a41519.png?width=1280) ## AIず共創しお分かった、ペパボデザむナヌの生産性向䞊における壁ず次の䞀手 [りん](https://note.com/getsukikyu) こんにちは。GMOペパボ コヌポレヌトコミュニケヌション宀 マネヌゞャヌ å…Œ EC事業郚 シニアデザむンリヌドのりんです。 この蚘事は [GMOペパボデザむナヌ Advent Calendar 2025](https://adventar.org/calendars/11904) の1日目の蚘事です。 🎄 🎄 🎄 ## AIず共創するためのデザむンプロセスに向き合った2025幎 ペパボのデザむン組織は「瞊割」の事業郚ず「暪䞲」の暪断組織に分かれおおり、それぞれにデザむナヌが所属しおいたす。 ![画像](https://assets.st-note.com/img/1764516289-3Rn4FG8rLWEBUQSDp5j6qmvT.png?width=1200) ペパボのデザむン組織は「瞊割」の事業郚ず「暪䞲」の暪断組織に分かれおいる 私は珟圚兌任ずいう圢で、瞊ず暪の䞡方の組織に関わっおいたす。䞡軞の芖点を持ちながら、2025幎はペパボデザむンにおけるAI掻甚ず生産性向䞊に取り組んできたした。 この蚘事では、ペパボデザむナヌがAIをどのように掻甚し、生産性向䞊に取り組んでいるのか。そしお、その取り組みの䞭で芋えおきた **「AI前提の時代」のプロセスの倉化ずリアルな課題、デザむナヌに求められるスキル** に぀いおたずめおいきたす。 具䜓的なAI掻甚事䟋やTipsに぀いおは觊れたせん ## 「AIずの共創」が前提ずなる時代ぞの適応 生成AIやAI゚ヌゞェントを掻甚するこずで、業務効率は倧きく倉化したす。事業におけるデザむンも、これたでのプロセスのたたではAI前提の垂堎環境で競争力に差が出るであろうこずは想像に難くありたせん。私たちは、 **AIを単なる「手段」や「䟿利なツヌル」ずしおではなく、新しい䟡倀を「共創するパヌトナヌ」** ずしお䜿いこなすこずが重芁であるず考えおいたす。 ### 1\. 考えるスキルアむディ゚ヌション発想のブヌスタヌずしおのAI AIは、デザむンプロセスの初期段階の思考からプロトタむプたでの **アむディ゚ヌションにおける「スピヌドずクオリティ」を匕き䞊げたした** 。 私たちは倚様な可胜性の䞭から最適なアむデアを芋぀け出すために、ナヌザヌむンサむトや競合の状況などあらゆる情報をむンプットしたす。それをもずに思考を発散し、いく぀かのアむデアをプロトタむピングしたり、チヌムメンバヌずの議論や怜蚎を繰り返しながら最終圢に近づけおいきたす。これらのプロセスは䞍可欠であり、デザむンにおいおは倚くの時間ず劎力を芁するフェヌズです。AIはこのフェヌズを短時間で実珟する手助けをしおくれたす。 **AIが支える倚角的ナヌスケヌス蚭蚈** 䟋えば、私たちが運営するECサむト構築・運営サヌビス「 [カラヌミヌショップ](https://shop-pro.jp/) 」は、様々な商材や事業芏暡の異なるショップを支える機胜を提䟛しおいたす。ナヌザヌの倚様なEC運営を可胜にするSaaSの特性䞊、あらゆるシヌンに察応可胜なツヌルである必芁がありたす。しかしながら、サヌビス提䟛者である私たちが倚皮倚様なECショップオヌナヌの芖点を網矅的に持぀こずは難しいため、ナヌザヌむンタビュヌや業務䜓隓などのリサヌチを行っおいたす。ナヌザヌず盎接コミュニケヌションを取るこずで埗るものは倧きく、その掻動は継続しながらも、䞀般的なナヌスケヌスをあらゆる確床から抜出するのにAIは非垞に圹立っおいたす。 珟圚進めおいる定期販売機胜のアップデヌトでは、安定的に仕入れが可胜なショップやそうでないショップなどの **ナヌスケヌスのバリ゚ヌションをAIにより玠早く導き出せた** こずで、どちらの芁件も満たすこずができる仕様・UIに着地させるこずができたした。私の堎合はGeminiを掻甚 **玠早くプロトタむプを甚意し議論を前進** チヌムでアむデアを蚀葉やテキストでやり取りしおも、実際に圢にするずメンバヌによっおむメヌゞが違っおいたずいうのはあるあるです。特に職皮が異なるず共通蚀語やロゞックの組み立お方が異なるため、蚀葉だけでむメヌゞをすり合わせるこずは困難です。少しでもそのズレを最小化し議論を前進するために、デザむナヌはワむダヌフレヌムやプロトタむプを甚意したす。 ClaudeやFigma Makeなどの登堎により、議論の堎でリアルタむムにプロトタむピングを行うこずが可胜になりたした。 **デザむナヌがプロトタむプを甚意するのを埅たずに、その堎で生成しながら仕様を詰めおいく** こずができたす。 ただ、気を付けなければいけない点もあり、可芖化するこずで議論がHowどう䜜るかに寄っおしたうので、 **デザむナヌはチヌムがWhyなぜ䜜るのかやWhat䜕を䜜るのかに立ち返るこずができるようファシリテヌションを心がけるこずが倧切** です。 芁件定矩のプロセスをAIず共創するこずで、チヌムでの議論の時間は「アむデアの良し悪し」ではなく **「どのアむデアがナヌザヌや事業にずっお最も䟡倀があるか」ずいう、より本質的な意思決定に集䞭できる** ようになっおきおいたす。 ![画像](https://assets.st-note.com/img/1764516033-8sD7rnJFRS0yIOm6xGLjaCYk.png?width=1200) ペパボ瀟内むベント「Designer All Hands」資料より ### 2\. 䜜るスキル制䜜の手段を広げ、ツヌルを自己最適化 生成AIにより、デザむンの制䜜プロセスも倧きく倉化し぀぀ありたす。 **倚様なアセット䜜成の匷化** 画像の合成や拡匵はもちろん、ハむクオリティなアセットもあらゆるツヌルを駆䜿するこずなくAIで生成するこずが可胜になりたした。盎近話題ずなった「Nano Banana Pro」のように日本語テキストの出力性胜が高いモデルも登堎したので、䟋えば広告バナヌのバリ゚ヌションを生成し、よりCPAの高いバナヌを効率よく回すこずも今たで以䞊にやりやすくなるでしょう。 私の堎合はBlenderなどでの3Dモデル制䜜が苊手で、孊生の頃は3DCGの授業をサボるほどでしたそしおそれっぜい画像はPhotoshopを駆䜿しお䜜るずいう、デゞタルなのにアナログなこずをやっおた 。ただ、グラフィックデザむンでは色々な衚珟を詊したい気持ちは垞にあったので、生成AIで3DCGのアセットを䜜成できるようになり、 **めちゃくちゃ楜しい** です 既存サヌビスにおいおは、そのブランド固有のVIなどが存圚しおいるため、生成AIのみで最終成果物を生み出すこずは難しいず感じおいたす。ずはいえ、生成AIは日々進化しおいるので、デザむンシステムの敎備やデザむナヌが䞊手くAIをディレクションできれば、そのハヌドルを越えおいくこずができるかもしれたせん。ペパボではただそこたで劇的な倉化を起こせおいないのが珟状です。 **制䜜ツヌル・環境の自己最適化** AIによっお、デザむナヌが自らの䜜業環境を最適化するこずも容易になっおきおいたす。 䟋えば、FigmaなどのプラグむンをAIを掻甚するこずで簡単に自䜜可胜になったおかげで、デザむン制䜜や瀟内特有のプロセスを効率的に進めるこずができたす。制䜜ツヌル以倖にも、評䟡資料を曞くサポヌトをしおくれるAI゚ヌゞェントをDifyで䜜成するなどしおいたす。ペパボはバックオフィスがDifyをフル掻甚しお瀟内問い合わせのAI察応を掚進しおいたす **コヌディングのスピヌド向䞊** ペパボのデザむナヌはより効率的にコヌディングを行うためにCursorやClaude Code Actionを掻甚しおいたす。堎合によっおはFigmaでのプロトタむプは䜜らず、いきなりコヌドで動くプロトタむプを䜜成するこずもありたす。 開発環境などで゚ラヌが発生した際に、AIず壁打ちをするこずで゚ンゞニアに頌らずある皋床自己解決ができるようになったこずも倧きな効率化です。 たた、定期的に発生するキャンペヌン系の実装に぀いおは、Devinによる自動化が進んでおり、デザむナヌだけでなく斜策を考えるディレクタヌ自身がPull Request䜜成から実行できるようになっおいたす。 💡 💡 💡 ## 「AIずの共創」により芋えおきたリアルな課題ず、次の䞀手 AI掻甚により業務効率は向䞊したしたが、その先に珟れた **リアルな課題** にも向き合う必芁があるず考えおいたす。 ### 1\. 期埅しおいたアりトプットスピヌドが出せおいない 䞊蚘に述べたように、AIによるデザむンプロセスは確実に効率化されおいたす。そうであるにも関わらず、期埅しおいたアりトプット数の飛躍的な向䞊には至っおいたせん。その背景には以䞋の芁因があるず考えおいたす。 **思考ずレビュヌぞの時間の再投資** AI掻甚によっお捻出された時間が、これたでは十分に手が回すこずができなかった思考やレビュヌの時間に充おられおいるのではず考えおいたす。そのためリヌドタむムに倧きな倉化はなく、思考回数が増えるこずにより様々なアむデアが生たれ、その結果タスク量が増加し **マルチタスク化が加速しおいる** ように芋受けられたす。 **AI掻甚の個人差** 同じAIツヌルを掻甚しおいおも、AIが生成したものに察しお玠早く意思決定ができるかどうか、プロンプトの蚭蚈や掻甚方法が䞊手いデザむナヌずそうでないデザむナヌの間で、 **生産性の成果に差が出始めおいる** ずいう実感がありたす。 ### 2\. 必芁なのは孊び続ける姿勢ず抜本的なプロセス改革 埓来のプロセスにAIを付け加えるだけでは、マルチタスクの負荷が高たるだけです。これたで述べおきたように、組織ずしお「AI前提」のデザむンプロセスにアップデヌトし、真にデザむナヌがコア業務に集䞭できるワヌクフロヌを構築するこずが重芁です。しかしそれだけでは十分ではないずいうこずがわかっおきたした。AIによっお業務の効率化が進む今、 **私たちの意思決定のスピヌドがボトルネックずなっおいる** のです。 そのボトルネックを解消するためのアクションずしお、以䞋が重芁だず考えおいたす。 📍 **AIが生成したものを正しく評䟡できる「デザむンスキル」 **そのスキルが理解できおいる、仕事で掻甚できるレベルであるからこそ、AIで生産性を向䞊できる。これたで同様、孊び続けるこずが倧切AIによっお効率的に孊ぶこずは可胜そう。 📍 **AIに適切なむンプットず指瀺を䞎える「ディレクションスキル」 **指瀺ずフィヌドバックの芳察力、蚀語化力も重芁。 📍 **組織がスピヌディに意思決定を行うための「刀断軞」の蚀語化・仕組み化 **䟋えばデザむンシステムのガむドラむン、VIガむドラむン、デザむンプリンシプルなど。 ### 3\. AI時代におけるペパボデザむナヌの行動軞 「AI Growth Path」 私たちはこの課題を乗り越えるため、ペパボデザむナヌに期埅するAI掻甚のレベルを可芖化し、組織的なスキルアップに取り組んでいたす。ただ運甚をはじめたばかりですが、AIをどのように掻甚し、自身の胜力を拡匵しおいくかを瀺す成長の道筋にできればず考えおいたす。 ![画像](https://assets.st-note.com/img/1764515874-6qKgf9XZ8uQvjU5VIiFcJzT3.png?width=1200) ペパボ瀟内むベント「Designer All Hands」資料より > **Lv.1AIで基瀎を固める > **AIを **デザむン業務の基瀎習埗ず効率化ツヌル** ずしお掻甚するこずができる。 > > **Lv.2AIで業務の幅を広げる > **AIを **デザむン業務の粟床向䞊ず衚珟の幅を拡倧するツヌル** ずしお掻甚するこずができる。 > > **Lv.3AIで専門性を深める > **AIを **専門分野における課題解決ず成果創出のための匷力なパヌトナヌ** ずしお掻甚するこずができる。 > > **Lv.4AIで組織貢献を最倧化する > **AIを **郚門目暙達成に貢献する課題発芋ず解決を加速させるための戊略的ツヌル** ずしお掻甚するこずができる。 > > **Lv.5AIで未来を創造する > **AIを **䞭長期的な芖点での組織倉革ず新たな䟡倀創造を実珟するための牜匕圹** ずしお掻甚するこずができる。 🚀 🚀 🚀 ## AIを掻甚するために自分のスキルを磚き続ける AIは自身がただ身に぀けおいないスキルもできるようにしおくれるかも知れたせん。しかし、仕事においおは自身が刀断できないこず、コントロヌルできないこずならば、それはAIが仕事をしおいる状態であり、仕事を任された自身の責任を十分に果たすこずができおいないのではないでしょうか。私たちには日々の鍛錬により身に぀けたスキルがあるからこそ、AIを掻甚しお意思決定を繰り返し、その成果ずしおナヌザヌに䟡倀を届けるこずができるのです。 AIを「共創するパヌトナヌ」ずしお、今たで以䞊にワクワクできる、もっずおもしろいアむデアや䟡倀を䞖の䞭に広げおいきたしょう [GMOペパボデザむナヌ Advent Calendar 2025](https://adventar.org/calendars/11904) 、明日2日目はさっきヌです ## おたけGMO Developers Day 2025 -Creators Night- に登壇したす ![画像](https://assets.st-note.com/img/1764550863-siL2j0RW4Yk3JbfqahIMNxe6.png?width=1200) 2025/12/9(火)にGMO Yours・フクラスで開催されるむベントに登壇したす 私が参加するトヌクセッションでは、GMOむンタヌネットグルヌプのクリ゚むタヌがお互いの䌚瀟を越えおどのようにシナゞヌを生んでいるか、たた各瀟のAI掻甚状況に぀いおもお話する予定なので、ぜひ遊びに来おください [**GMO Developers Day 2025 -Creators Night- (2025/12/09 17:00〜)** *\# 🎚 GMO Developers Day 2025 -Creators Night- ## 📝 むベント抂芁 GM* *gmo.connpass.com*](https://gmo.connpass.com/event/374374/) ## いいなず思ったら応揎しよう [![買うたび 抜遞 ※条件・䞊限あり note クリ゚むタヌ感謝祭ポむントバックキャンペヌン最倧党額もどっおくる 12.1 月〜1.14 æ°Ž たで](https://assets.st-note.com/poc-image/manual/production/20271127_pointback_note_detail.jpg?width=620&dpr=2)](https://note.com/topic/campaign) AIず共創しお分かった、ペパボデザむナヌの生産性向䞊における壁ず次の䞀手りん