振り返り面談(評価面談)を効果的に行うための事前準備ガイド。メンバー向けに作成したもの。
## 振り返り面談の目的
振り返り面談の目的は、**あなたの成果・結果についての認識をマネージャーと擦り合わせること**。
- 自身が半年間取り組んできたことや生み出した成果を把握する
- マネージャーから見えていない活動・成果を伝える
- 半年を振り返る良い機会と捉えて実施する
## 面談の流れ・時間配分(30分の場合)
**前半15分:成果の共有**
- あなたから準備した内容を発表
- 個人のアウトプット、具体的な成果・貢献、自己評価を順番に説明
- 全てを話すと時間が足りないので要点を絞って説明
**後半15分:認識のすり合わせ・深掘り**
- マネージャーからの質問・確認
- 認識の違いがあれば議論・調整
- 成果の背景や取り組み方についての深掘り
## 意識すべき3つのポイント
### 1. 個人のアウトプット - あなたが何をしたのか
**チーム成果ではなく、個人の貢献を明確にする**
日常業務はチームで行っているため、つい「チームでやったこと」を話しがちだが、面談では「あなた個人が何をしたのか」を知りたい。
**準備のポイント**
- チームの取り組みの中で、あなたが主導した部分
- あなたが個別に担当した作業や判断
- あなたが提案・実行したアイデアや改善
- あなたが解決した課題や問題
**例**
- ❌「チームで開発しました」
- ⭕「チームの開発において、私は○○の設計を担当し、△△の課題を解決しました」
### 2. 具体的な成果・貢献 - どんな価値を生み出したのか
**ユーザー・プロダクト・チームに対してどのような貢献をしたかを明確にする**
アウトプットを出しただけでなく、それがどのような効果・成果につながったかが重要。
**貢献の観点**
- **ユーザーへの貢献**: ユーザー体験の向上、問題解決、新機能の提供など
- **プロダクトへの貢献**: パフォーマンス改善、品質向上、技術負債の解消など
- **チームへの貢献**: 開発効率の向上、ナレッジ共有、チーム文化の改善など
**重要度の説明**
なぜそれが今重要だったのかを説明できるようにする。どんなに効果があっても、重要度が低い場合は成果として評価されにくい。
**効果の伝え方**
- 数値で表せるものは具体的な数字を使う
- 定性的な効果も具体的なエピソードで説明
- ビフォー・アフターを明確にする
### 3. 自己評価と根拠 - なぜその評価なのか
**自己評価そのものより、どういう理由でその評価をしたかを説明する**
**準備のポイント**
- 自身のグレードや期待値に対してどうだったかの評価
- 期待されていた成果と実際の成果の比較
- 困難だった点とそれをどう乗り越えたか
- 学んだことや成長した点
- 改善すべき点とその理由
**根拠の示し方**
- 具体的な成果物や結果
- 関係者からのフィードバック
- データや指標での裏付け
- 自分なりの振り返りと分析
## 準備作業の進め方
1. **過去6ヶ月の業務を振り返る**(タスク管理ツール、GitHub、Figma等を確認)
2. **個人で担当・主導した内容を抽出**(チーム成果から自分の貢献部分を分離)
3. **それぞれの成果・影響を整理**(数値化できるものは数値で、定性的なものはエピソードで)
4. **自己評価の根拠を明確化**(期待値との比較、困難だった点、学び等)
## 困った時の対処法
**成果が思い浮かばない場合**
- 日常業務の中から小さな改善点を探す
- 「やって当然」と思っていることも実は成果かもしれない
- 過去のタスク管理ツールや1on1記録を見返す
- 同僚に「あなたが貢献していると思うこと」を聞いてみる
**失敗やうまくいかないことが多かった場合**
- チャレンジしたコンピテンシー(挑戦姿勢・学習意欲など)で評価する
- 失敗から学んだことや取った改善策を成果として整理する
- 期待値より低かったが、その中でも工夫・努力した点を伝える
**新人で大きな成果が出せていない場合**
- 独り立ち目標に対する達成率で評価する
- 新人ならではの視点で気づいた改善点は十分な成果
- 学習・成長のプロセス自体を成果として捉える
## 良い準備の例
**個人のアウトプット**
「新機能Aの開発において、私はAPIの設計を担当しました。従来の設計パターンでは性能要件を満たせないことを発見し、新しいアーキテクチャを提案・実装しました。」
**具体的な成果**
「この改善により、レスポンス時間が500ms→100msに短縮され、ユーザーからの待機時間に関する問い合わせが月20件→5件に減少しました。これは現在の事業戦略であるユーザー体験向上に直結する重要な改善でした。」
**自己評価と根拠**
「技術的に困難な課題でしたが、調査・検証を重ね、期待以上の成果を出せたと評価しています。ただし、初期の見積もりが甘く、スケジュール調整でチームに迷惑をかけた点は反省すべきだと考えています。」
## 関連ノート
- [[1on1]]
- [[マネージャーの仕事]]
- [[フィードバック]]