## Metadata
* Author: [安宅和人](https://www.amazon.comundefined)
* ASIN: B00MTL340G
* Reference: https://www.amazon.com/dp/B00MTL340G
* [Kindle link](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G)
## Highlights
「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること 「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること — location: [44](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=44) ^ref-6349
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したがって、僕の考える「イシュー度」とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」、そして「解の質」とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い」となる。 — location: [257](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=257) ^ref-63709
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世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらいだ。 — location: [275](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=275) ^ref-33460
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「一次情報を死守せよ」というのは、私の大先輩が授けてくれた珠玉の教えのひとつだ。 — location: [390](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=390) ^ref-45187
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脳は脳自身が「意味がある」と思うことしか認知できない。そしてその「意味がある」と思うかどうかは、「そのようなことが意味をもつ場面にどのくらい遭遇してきたか」によって決まる。 — location: [395](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=395) ^ref-12086
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つまり、「何に答えを出す必要があるのか」という議論からはじめ、「そのためには何を明らかにする必要があるのか」という流れで分析を設計していく。 — location: [423](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=423) ^ref-2040
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問題はまず「解く」ものと考えがちだが、まずすべきは本当に解くべき問題、すなわちイシューを「見極める」ことだ。 — location: [427](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=427) ^ref-6041
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「これは何に答えを出すためのものなのか」というイシューを明確にしてから問題に取り組まなければあとから必ず混乱が発生し、目的意識がブレて多くのムダが発生する。 — location: [433](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=433) ^ref-36111
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イシューを見極めるためには「実際にインパクトがあるか」「説得力あるかたちで検証できるか」「想定する受け手にそれを伝えられるか」という判断が必要となり、ここにはある程度の経験と「見立てる力」が必要になる。 — location: [445](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=445) ^ref-63456
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イシューと仮説は紙や電子ファイルに言葉として表現することを徹底する。 — location: [488](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=488) ^ref-21179
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人間は言葉にしない限り概念をまとめることができない。「 — location: [496](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=496) ^ref-27617
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言葉はシンプルであるほどよい。そのための単純かつ有効な方法が、「主語と動詞を含む文章で表現する」ことだ。 — location: [514](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=514) ^ref-30575
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「WHY=~はなぜか?」という表現には仮説がなく、何について白黒をはっきりさせようとしているのかが明確になっていない。「答えを出す」という視点で課題を整理すると、「WHERE」「WHAT」「HOW」のかたちになることが多いことは理解してもらえるだろう。 — location: [524](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=524) ^ref-55694
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文章のなかに比較表現を入れる、というのもよいアイデアだ。「AかBか」という見極めが必要なイシューであれば、「~はB」というより「Aではなくて、むしろB」という表現にする。 — location: [528](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=528) ^ref-64784
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思い込みで突き進んでしまうのだ。まずは大きな分岐点を見極めることが大切だ。 — location: [568](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=568) ^ref-41389
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「これがイシューだ」と思ったら、そのイシューの主語を確認してみよう。「誰にとって」という主語を変えても成り立つものは、まだイシューとしての見極めが甘い可能性が高い。 — location: [598](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=598) ^ref-6266
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だ。「答えを出せる範囲でもっともインパクトのある問い」こそが意味のあるイシューとなる。そのままでは答えの出しようがなくても、分解することで答えを出せる部分が出てくればそこをイシューとして切り出す。 — location: [711](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=711) ^ref-20738
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気になる問題が100あったとしても、「今、本当に答えを出すべき問題」は2、3しかない。さらに、そのなかで「今の段階で答えを出す手段がある問題」はさらにその半数程度だ。つまり、「今、本当に答えを出すべき問題であり、かつ答えを出せる問題=イシュー」は、僕らが問題だと思う対象全体の1%ほどに過ぎない(図3)。 — location: [728](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=728) ^ref-8611
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では、手がかりを得るためにはどうしたらよいのか。それは、取り組んでいるテーマ・対象について「考えるための材料をざっくりと得る」ことだ。つまり、時間をかけ過ぎずに大枠の情報を集め、対象の実態についての肌感覚をもつ。ここでは細かい数字よりも全体としての流れ・構造に着目する。 — location: [746](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=746) ^ref-8235
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第1のコツは「一次情報」に触れることだ。 — location: [756](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=756) ^ref-15406
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ストーリーラインづくりのなかにも2つの作業がある。ひとつは「イシューを分解すること」、もうひとつが「分解したイシューに基づいてストーリーラインを組み立てること」 — location: [1008](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1008) ^ref-56933
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このようにして「最後に何がほしいのか」から考え、そこから必要となる要素を何度も仮想的にシミュレーションをすることが、ダブりもモレもないイシューの分解の基本となる。 — location: [1107](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1107) ^ref-14513
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こうすることで、検討のフェーズをどのように設計するか、どのように人を割り振るべきかをイメージすることができる(図4)。 — location: [1117](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1117) ^ref-42792
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見立て(仮説のベースとなる考え) があればそれに超したことはないが、なくても強引にスタンスをとる。あいまいさを排し、メッセージをすっきりさせるほど、必要な分析のイメージが明確になるからだ。 — location: [1124](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1124) ^ref-48525
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典型的なストーリーの流れは次のようなものだ。 1 必要な問題意識・前提となる知識の共有 2 カギとなるイシュー、サブイシューの明確化 3 それぞれのサブイシューについての検討結果 4 それらを総合した意味合いの整理 — location: [1180](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1180) ^ref-49938
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人に何かを理解してもらおうとすれば、必ずストーリーが必要になる。 — location: [1189](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1189) ^ref-17720
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ストーリーラインは検討が進み、サブイシューに答えが出るたびに、あるいは新しい気づき・洞察が得られるたびに、書き換えて磨いていくものだ。問題を検討するすべての過程に伴走する最大の友人、それがストーリーラインなのだ。 — location: [1231](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1231) ^ref-57922
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「どんなデータがあれば、ストーリーラインの個々の仮説=サブイシューを検証できるのか」という視点で大胆にデザインする。もちろん、あとから触れるとおり、現実にそのデータが取れなければ意味はないが、そのデータを取ろうと思ったらどのような仕込みがいるのか、そこまでを考えることが絵コンテづくりの意味でもある。 — location: [1334](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1334) ^ref-30282
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この差は単純に「比較」の有無だ。「比較」が言葉に信頼を与え、「比較」が論理を成り立たせ、「比較」がイシューに答えを出す。優れた分析は、タテ軸、ヨコ軸の広がり、すなわち「比較」の軸が明確だ。そして、そのそれぞれの軸がイシューに答えを出すことに直結している。 — location: [1372](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1372) ^ref-15876
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基本的に、分析は「原因側」と「結果側」の掛け算で表現される。比較する条件が原因側で、それを評価する値が結果側となる。軸を考えるというのは、原因側で何を比べるのか、結果側で何を比べるのか、ということを意味している。 — location: [1412](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1412) ^ref-29125
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知覚の視点から見たとき、留意しておきたい神経系の特徴が4つある。 — location: [1539](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1539) ^ref-63182
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1 閾値 を超えない入力は意味を生まない — location: [1540](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1540) ^ref-62015
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2 不連続な差しか認知できない — location: [1548](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1548) ^ref-41513
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脳は「なだらかな違い」を認識することができず、何らかの「異質、あるいは不連続な差分」だけを認識する。これもコンピュータにはない特徴だ。 — location: [1548](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1548) ^ref-44089
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脳は「異質な差分」を強調して情報処理するように進化してきており、これは脳における知覚を考える際の根源的な原理のひとつだ。そしてこれが、分析の設計において明確な対比が必要な理由でもある。 — location: [1554](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1554) ^ref-41229
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3 理解するとは情報をつなぐこと — location: [1562](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1562) ^ref-43172
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4 情報をつなぎ続けることが記憶に変わる — location: [1574](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1574) ^ref-28363
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受け手の既知の情報と新しい情報をつなげる工夫こそが大切だ。 — location: [1587](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1587) ^ref-63331
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重要な部分をはじめに検証しておかないと、描いていたストーリーが根底から崩れた場合に手がつけられなくなる。ここはストーリーラインのなかで絶対に崩れてはいけない部分、あるいは崩れた瞬間にストーリーの組み替えが必要となる部分であり、具体的には、カギとなる「前提」と「洞察」の部分になるだろう。 — location: [1616](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1616) ^ref-50032
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▼構造化して推定する — location: [1683](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1683) ^ref-26283
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▼足で稼ぐ — location: [1706](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1706) ^ref-30937
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▼複数のアプローチから推定する — location: [1712](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1712) ^ref-41173
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こうやっていくつものやり方で数値を出していくことで、おおよその数値が推定できることが多い。「幅から見る」わけだ(図4)。 — location: [1718](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1718) ^ref-790
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● 仲間の圧力に左右されない。 — location: [1755](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1755) ^ref-53289
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● 問題の本質が何であるかをいつも見失わず、希望的観測に頼ることが少ない。 ● ものごとを表すのに多くのやり方を持つ。一つの方法がうまく行かなければ、さっと他の方法に切り替える。 — location: [1756](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1756) ^ref-17716
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この「完成度よりも回転率」「エレガンスよりもスピード」という姿勢を実践することで、最終的に使いものになる、受け手にとって価値のあるアウトプットを軽快に生み出すことができる。 — location: [1794](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1794) ^ref-15441
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1 意味のある課題を扱っていることを理解してもらう 2 最終的なメッセージを理解してもらう 3 メッセージに納得して、行動に移してもらう — location: [1830](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1830) ^ref-13964
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ひとつ、聞き手は完全に無知だと思え ひとつ、聞き手は高度の知性をもつと想定せよ — location: [1838](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1838) ^ref-37072
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どんな話をする際も、受け手は専門知識はもっていないが、基本的な考えや前提、あるいはイシューの共有からはじめ、最終的な結論とその意味するところを伝える、つまりは「的確な伝え方」をすれば必ず理解してくれる存在として信頼する。「賢いが無知」というのが基本とする受け手の想定だ。 — location: [1840](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1840) ^ref-41875
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1 論理構造を確認する 2 流れを磨く 3 エレベータテストに備える — location: [1858](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1858) ^ref-32936
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プロセス① 論理構造を確認する — location: [1861](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1861) ^ref-6895
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ストーリーラインの解説部分で述べたとおり、構造は結論をピラミッド型に支える「WHYの並べ立て」もしくは「空・雨・傘」のいずれかをとっているはずだ。まずは最終形がどちらかの構造ですっきり整理できていることを確認する。 — location: [1865](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1865) ^ref-9483
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優れたプレゼンテーションとは、「混乱のなかからひとつの絵が浮かび上がってくる」ものではなく、「ひとつのテーマから次々とカギになるサブイシューが広がり、流れを見失うことなく思考が広がっていく」ものだ。こうしたかたちを目指す。最終的なメッセージを明確な論理の流れのなかで示していくことが理想だ。 — location: [1888](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1888) ^ref-44752
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エレベータテストでわかるのは、ピラミッド構造でストーリーをまとめることの利点だ。結論のポイントが並び、その下も同じ構造で要点が並ぶので、相手や使える時間に応じて「何をどのレベルまで説明すべきか」を自在に判断できる。「結論が見えない」と相手をイライラさせることもなく、相手が深く確認したいところについてはどんどん話を広げていくことができる(図2)。 — location: [1921](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1921) ^ref-29534
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1 イシューに沿ったメッセージがある 2 (サポート部分の) タテとヨコの広がりに意味がある 3 サポートがメッセージを支えている — location: [1937](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1937) ^ref-60211
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メッセージを力強く、分析的に支えようとするのであれば、チャートの「タテ」「ヨコ」のそれぞれの軸の広がりに明確な意味がなければならない。 — location: [1946](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1946) ^ref-57292
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優れたチャートの3条件」に — location: [1957](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1957) ^ref-7145
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1 1チャート・1メッセージを徹底する 2 タテとヨコの比較軸を磨く 3 メッセージと分析表現を揃える — location: [1958](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1958) ^ref-58840
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この仕上げの段階まで来ると、「何を言うか」とともに「何を言わないか」も大切になってくる。 — location: [1965](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1965) ^ref-15948
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「どんな説明もこれ以上できないほど簡単にしろ。それでも人はわからないと言うものだ。そして自分が理解できなければ、それをつくった人間のことをバカだと思うものだ。人は決して自分の頭が悪いなんて思わない」 — location: [1984](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=1984) ^ref-29658
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このような事態に陥る最大の理由は「軸の切り方が甘い」ためだ。 — location: [2020](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=2020) ^ref-28433
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場面(オケージョン) =利便(ベネフィット)」の — location: [2027](kindle://book?action=open&asin=B00MTL340G&location=2027) ^ref-5014
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